残業したくないなら今すぐに止めよう。惰性で常態化した残業は美徳でも何でもなくただの「呪い」

こんにちは、tikoです。

今回は、残業についてのお話を私の体験談とともにお話したいと思います。

結論から先に書くと、惰性や美徳の感覚で行う残業は単なる「呪い」です。

今すぐに解呪すべき類のもので、あなたの人生にとって何ひとつプラスになりません。

そうはいっても空気が・・・職場の雰囲気が・・・という、昔の私のような感覚をあなたがお持ちであれば、ここで断言しましょう。

それはあなたが本当に大切なものが見えていない、ということに他なりません。

表向きは最新の就業規則のホワイト企業でも、歴史はすぐには変わらない

私の会社も100年近い歴史があり、人の入れ替わりも少ない閉鎖的な環境でした。

自然、上司は旧態依然とした昔ながらの感覚のままです。

上司がいれば部下は帰らない、残業や早期出社はすればするほど頑張っているものと見なされる。

最近は労基の視線も厳しいので(それくらいの知名度はある、大きな企業と思って頂ければ)、表向き規則だけは最新のものが上司を通して通達されるんですよね。

不当な残業、休日出勤は絶対にさせない・・・掲げている看板だけは、立派なホワイト企業です。

制度も、指示も、新しい働き方に沿って改定されているはずなのに、ホワイト企業という体外的な評価を受けているはずなのに、実態は一向に昔のものと変わらないのはなぜなのか。

たとえば定時通りに出社/退社しようとすれば、なぜか後ろ指を差され、不真面目なものであるかのような扱いを受ける。

育児休業を申請しようとすれば、特別な事情があるかどうかの説明を要求される。

これらすべて実体験です。

長女が生まれ、実家から遠く離れた身よりもない核家族だった我が家では、初めての0歳児育児のために、仕事は全て午前中で片付けて、朝はぎりぎりまで家に残って、体調が万全ではない妻と二人で子育てに奮闘しました。

しかし、待っていたのは「もう少し早く出社しろ」だったり「早く帰ってしまうから仕事が回らない」といった類のクレーム・・

当時は上司や会社に理不尽を感じたものでしたが、その原因はもっともっと根深く巨大なものであることに気づいてからは、特定の相手に対して怒りを感じることはなくなりました。

人を変えること、特にその社会の中で優位な存在を下から変えることは容易ではありません。

不可能ではありませんが、多くの情熱や労力を必要としますので、それが成る前にあなたが擦り切れてしまう。

それよりはあなた自身を変革していったほうがよっぽど低コスト、高リターンというわけです。

「残業したくない」という感情を的確に捉える

あなたが残業「したくない」と感じているのであれば、あなたは残業を必要としていない。

その事実をもっと真摯に受け止めるべきです。

では何を必要としているのか?私の例に立ち返ってみれば、妻や娘と過ごす時間だったわけです。

それが優先順位の一番上に来ているから、少しくらい上司に小言を言われようが、毅然とした態度で反論し、その姿勢を貫くことができました。

もっとも私の場合は、それが長じてサラリーマンという身分じたいに疑問を感じるようになっていくのですが・・苦笑

逆に言えば、仕事が楽しくやりがいを持ってやっている方で、したくない残業を押してまでしている方に、私は出会ったことがありません。

では現実問題として・・・残業をしないことをよく思わない上司をどう説得するのか。

もしかしたら、あなたはそれを最初から諦めているかも知れません。

しかし、具体的にどういう理由で、自分には大事にしたいなにかがあって、定時時間帯にこれまで通りのパフォーマンスを発揮するから、これくらいの期間は大目に見て欲しいと伝える・・・など、工夫の余地はあるはずです。

これからの長い期間の効果を考えれば、その程度のコミュニケーションをとることなど問題にならないはずなのに、それができずにいるのは、そこまで仕事に愛着(=執念のようなもの)が生じていないからではないでしょうか?

ちょっときつい言い方になってしまいましたが、あなたがしたくない残業をしてまで守りたいものと、それを振り切ることで得られる未来とが、どんな力関係にあるかについては、ほんとうによく考えて欲しいのです。

別の見方をするなら、上司のこれまでの道のりを考えれば、そういう流儀のもとに長きにわたる戦いを駆け抜けてきた自負と、それに見合った実績があるわけです。

その指示内容と心のあいだには、短い期間で消し去ることは到底できない「歪み」があります。

これは大きな、本当に大きな「思い込み」や「常識」と呼ばれる見えない壁で、個人ではどうあがいても絶望、太刀打ちのできないものです。

いうなれば彼らも、大いに戸惑っている。そういう意味ではもしかしたら、一番の被害者と言えるかも知れません。

しかし長期的に見れば、新しい考え方、働き方が台頭し、入れ替わっていく過渡期にあたるもので、将来的には小さくなり、やがては消えていくものなのです。

「残業を部下にさせてしまうのは、上司のマネジメント力不足が原因である」という見なされ方も、いずれは当たり前のものになってゆくでしょう。

ただし現在はまだまだ、新しい流れが始まったばかり。

そこから外れると強い向かい風が襲います。

現状を踏まえ、あなた自身を大切にし、あなたが大切にしたいものを守るために。

この記事が何かの気付きとなれば幸いです。