「モチベが低下してしまう・・」とお悩みのあなたが知るべき子どもたちの実験

15/04/2019

こんにちは、tikoです。

今回の記事はみんな大好き、「モチベーション」についての話です。

ネットビジネスに限らず、何かを淡々と継続することの難しさというのは、多くの人が身を持って知るところと思います。

あなたには、何かをひたすらに続けてきた、もしくは続けていた経験がおありですか?

あるぜ!という方も、うーん・・・となってしまった方も、是非この先を読み進めて頂きたいのですが「続けられる、あるいは続けられない理由」というのを、あなたの言葉で説明ができるでしょうか。

実はこの理由への理解こそが、モチベが続かないと悩む方にこそ知っておいて頂きたいポイントなのです。

ぜひ、これからするお話をあなた自身の体験と照らし合わせてみて、モチベーションが続かない真の原因を見つけ出す一助として下さい。

子どもたちにやってもらった「実験」

こんな実験があります。

幼稚園児たちを2つのグループに分け、あるゲームをさせます。

グループAにはクリアしたらお菓子をあげ、グループBにはクリアしても何も与えません。

これを繰り返します。さてここであなたに質問です。

グループAとグループB、最終的にゲームをより多く遊んだのはどちらのグループだと思いますか?

ちょっと考えてみて下さい。どちらのグループか、という回答と、それはどうしてか?という理由まで考えてみて下さいね。

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それでは結果を発表します。より多くの回数遊んだのは「クリアしても何ももらえなかった、グループB」です。

これは複数回の試行回数を経ても、有意にグループBの方が多い結果となったそうです。

次にその理由ですが、何故だと思いますか?素直に考えれば、お菓子を貰えるグループAの方が、やる気は上がりそうではないですか?

でも実際は違うようです。確かにお菓子を貰えるのであれば、急激にモチベーションは高めることができるでしょう。しかし、結果が示すとおり長くは続きません。

継続という点では、何も報酬を与えないことがむしろ大事なのです。

モチベーションの継続に最も必要なもの

こうした現象がなぜ発生するか。そのポイントは「何を目的としているか」というところに尽きます。ちょっと子どもの気持ちになって考えてみて欲しいのですが・・

大好きなお菓子が貰えるとあれば、ゲームをより「早く」終わらせて、すぐにでもお菓子を食べたいですよね?

それから、無事にゲームが終えられて、お菓子にありつけたとしましょう。ここまででひとまずはメデタシですが、次のゲーム、そのまた次のゲームとなっていった際に、お菓子の魅力ってどんどん下がっていく気がしませんか?

同じものばっかりだと飽きてくるし、お腹も一杯になっていきます。そのうち、お菓子はいらなくなって、ゲームにも見向きもしなくなる・・・こんな変化が子どもの中で起きているのです。

それに対して・・・

ゲームをやってもお菓子を貰えないグループは、もちろんグループAがお菓子を貰えていることなどつゆ知らず(実験ですので、可哀想な気もしますが冷静に)、ゲームそのものを純粋に楽しむんです。

つまりゲームを楽しむことが目的になっています。もちろん子どもたちは、そんなことはいちいち考えませんが、グループAはお菓子、グループBは楽しむことが目的、という違いがここには存在します。

ちなみに、これを心理学用語で「外発的動機」と「内発的動機」といいます。

組織のマネジメントや、コーチングでもたびたび引き合いに出されますが、大事なのは用語を覚えることではなく、そのイメージについて理解することです。

外発的動機は「アメとムチ」「欲」「本能」などに具体化できます。それに対して内発的動機は「好み」「情熱」「興味」など。意味合いがかなり異なりますよね。

人や自分を動かすために瞬発的に必要になるのは前者です。しかし記事タイトルにもある「継続」という点について言えば、徐々に効力を失い、やがて無力化するものでもあります。

マイナスイメージである「アメとムチ」の、ムチ・・・罰のようなものを提示して、その行動を起こりにくくさせる。調教の世界では「弱化(じゃっか)」と呼ばれるようなモチベーションのコントロールについても、全く同じことが言えます。

逆に言えば、強烈な外発的動機付けを繰り返し行うことで、本来のやる気や情熱を風化させてしまう・・ということもまた起こりうるのです。

お母さんに「宿題やりなさい!」と言われてやる気がなくなる現象も、これで説明可能です。現実にコピーライティングの一つにこういった技術が存在しますが、くれぐれも悪用はしないように。

人間は慣れる生き物なので、外的な刺激には少しずつ慣れていってしまうのですね。そのためこの方法で継続を図るためには一工夫必要で、例えば刺激の種類を変えるとか、衝撃の大きさを変えるとかですね。

お菓子の例で行くと、あげる量を変えたり、味を変えたり銘柄を変えたり、こうしたことでも効果は見込めます。

でもこの方法は工夫をし続けなくてはならないので、また別の労力がかかるわけです。それよりも、揺らぐことのないやる気の炎を燃焼させ続けるのはやはり「情熱」です。

「楽しむ心」とか、「好きであること」と言い換えてもいいでしょうね。

大人が子どもに決して敵わない力

ただ目の前のことに興味を持ち、夢中になって楽しむ力。これは大人が決して子供にかなわない力であり、誰もが自分の内に秘めている潜在能力でもあります。

だって、私達大人は、例外なく誰もが子どもだったわけですからね。

モチベーションという言葉って「やる気」という意味で使うことが多いですが、「刺激」や「動機」だったり、「感化」「感興(感情のおこり)」なんていう意味を含んだ言葉でもあるんです。

何かに感動して、情熱が沸き起こること。ワクワクするような気持ち。これを忘れないことが長く続くモチベーションの源泉なのです。

最後に孔子が論語で説いた、私の好きな言葉を引用してご紹介しましょう。

之を知るものは、之を好むものに如かず(知っている人は、好きな人に敵わない)

之を好むものは、之を楽しむものに如かず(好きな人は、楽しむ人に敵わない)

楽しんでいる人がイチバン強い、というわけですね。私も、いつも楽しそうな人をこそ見つめていたいですし、まずは自分がそうでありたいと強く思うのです。

子どもの頃を思い出してみて下さい。難しければ、子どもの姿を見て下さい。目を輝かせて、何かに夢中になって、つねに本気で楽しんでいて、あなたも私も昔はそうであったはずです。

さてここで、冒頭の質問を繰り返しますので、これまでの話を踏まえて今一度、じっくりと考えてみて下さいね。

あなたには、何かをひたすらに続けてきた、もしくは続けていた経験がおありですか?