「頑張れない」を甘えと感じたら、気合を入れるのではなく、気を抜くアプローチを

こんにちは、tikoです。

今回は、気合を入れてもどうしても、やるべきことが始められないあなたのために、ひとつ変わった方向からのアプローチ方法をプレゼントできればと思います。

頑張ろう!と思っても、なかなか実行できない・・・

やらなきゃ!と思っても、どうしてもやれない・・・

このように感じたことはないでしょうか。

わたしは特に、受験生時代に勉強をやらなくては!と思って、どんなに自分を鼓舞しても、

そして親からありとあらゆる気合を入れてもらっても(わたしの父親はわりと気合ですべてを解決してきたような人で、精神的・物理的に気合を注入する方法を熟知していました。笑)、

それでもなかなか、勉強が始められなかったことなどを思い出します。

それがどんなに自分のためになるとわかっていても・・・

どんなに必要性を感じていても、なかなかやることができないのが人間というものです。

わかっちゃいるけど。。

不思議ですよね。

いろいろな方のお話を聞いていると、ほんとうに多くの方が、同じような問題に直面していることがわかります。

そしてそれを乗り越えるための見方や解決方法なども、世の中にはほんとうに数多くあります。

今回ご説明するのは、人間であれば逃れることができない、科学的習性・・

心理学的な傾向から、その問題にアプローチしていく一つの方法です。

はじめに少し触れておくと、

「やる気はあるはずなのに何故かできない・・・」

「気合充分なはずなのに、気がつくと違うことをやっている・・・」

というような心当たりがある方には、かなり効果の高い考え方になるんじゃないかと。

それではいってみましょうか。

潜在意識からの「愛」

まず簡単に、新しいことが始められない人のメカニズムについておさらいしましょう。

「潜在意識」というものがありますよね。

表に出ない、あなたの意識の水面下・・・

無意識という領域です。

この無意識は、あなたのよりルーツに近い原初の領域で、感覚と直結しており、常にあなたを守ってくれています。

しかし・・・

何か新しいことを初めるとき、潜在意識はあなたを守るために、未知の危険からあなたを遠ざけようとします。

純粋な力関係でいったら、潜在意識は顕在意識のはるか上、竜と人のようなものです。

竜はその底知れない力で、あなたをもとの位置に戻そうとします。

これが、なかなか新しいことを始められないというメカニズムですが・・・これによって、未知の危険からあなたの生命が、無用に脅かされることはないのです。

この機能を、「恒常性」や「ホメオスタシス」と呼んだりします。

つまりこれは、潜在意識から向けられたあなたへの愛・・・と見なすこともできますね。

まずはここまで、おさらいできましたか?

気合を入れることと気を抜くこと

とはいっても、この愛から逃れられなければ、あなたの「やりたいこと」を始められません。

そこで、多くの人が

頑張らなきゃ!

やらなきゃ!

・・・と、自分を鼓舞する方法を取ります。

その結果どうなるか?

すると、逆にますます、やる気が急速に無くなってしまうのです!

まるで、障害があるとますます燃え上がってしまう恋路のように・・笑

あなたにも経験があるのではないでしょうか?

実はこの現象には、心理学上の名前があって、

「生理的覚醒による、優勢反応の強化」

と呼ばれるものです。

長くて、わかりにくいですが・・・

生理的覚醒→ハッとして目が覚めること

優勢反応→より「したい」と思っていること

強化→ますます強まること

という意味ですね。

つまり気合を入れたり、自分を鼓舞したりすればするほど

「潜在意識が、やりたくない」と思っていることに関して

「やりたくない」という気持ちが強まってしまうのです。

これは例えば月曜日や長期休暇明けに、会社や学校に行きたくないな〜などと考えている時に・・・

「よし!頑張って行こう!」

などと気合を入れてしまうと、逆に更に気持ちが萎えてしまうことなど、思い出してみるとわかりやすいかと思います。

つまり気合だ!と叫んだとしても・・・

潜在意識を味方につけ、「やりたい」という気持ちを優勢にできない限りは、かえって逆効果なのです。

潜在意識は一朝一夕で、思い通りにコントロールできるものではありません。

では、どのようにアプローチすれば良いのか?

それは、

「なんとなく」

「とりあえず」

行動してみることです。

・・・なんだそりゃ?という感じでしょうか?

でも、これが本当に効くんですよ。

この「なんとなく」「とりあえず」をキーワードにして覚えて下さい。

「『なんとなく』やってみよう」

「『とりあえず』ここから始めよう」

これを唱えてみて下さい。

潜在意識の検問官をすり抜けて、気合を入れるよりもスムーズに行動に移すことができます。

それはまさに天衣無縫のごとし。

無意識からの抵抗が最小になるのが、この「科学的」なアプローチなのです。

ちょっと面白いと思いませんか?

「なんとな〜く」

「とりあえず」

こんなのが科学的だなんて・・・

こういった逆説的な部分が、人間心理のたまらなく面白い領域であると、わたしは思っています。

心に「浮力」を

重く考えるよりも、簡単にシンプルに考えるほうがいい場面ってありますよね。

伏線が濃密に錯綜し、一瞬も考えることを止められない、緊張感あるサスペンスみたいなのもわたしは大好きですが・・・

すべては心を軽くし、楽しみを享受するため。

こと人間のコミュニケーションにおいては、思いつめ過ぎてしまうと楽しみが目減りしていってしまいます。

それはビジネスも、アートも、アカデミックも、サイエンスも、ゲームも同じ。

かろやかな心で、問題解決にあたっていきましょうね。