褒めることで過度に謙遜をする人があまりにも多すぎる

08/03/2020

こんにちは、tikoです。

子どもの幼稚園への送り迎えの時や、行事の委員会の時などに、他のお父さんお母さんとお話をすることがあります。

多くは子どもの話題です。

ところが、こういったありふれた日常会話の中で、わたしはいつも違和感を感じてしまいます。

それは、

どんなに相手のいいところを褒めても、過度に謙遜をされてしまう

というときです。

これは非常に多くの方に対して感じることがあります。

子どものことを褒めても、相手の方のことを褒めても・・・

この記事を読んでいるあなたはどうでしょうか?

誰かから褒められた時に、その言葉をどう受け取っていますか?

この受け取り方によっては、あなたは自分のセルフイメージを大きく損なってしまっている可能性があるのです。

更に、もしあなたが子育て中であれば、ひいてはそれが子供にも大きく影響を与えることになる。

どういうことなのか、説明していきますね。

褒められたときの反応はセルフイメージの現れ

わたしが、誰かの子どもさんのことを褒めたとします。

すると、

「そんなことないですよ〜うちの子なんて全然ダメで、あの子に比べたら〜・・・」

という感じで、まともに取り合ってくれないことがほとんど。

どうしてこうなるのでしょうか?とても不思議です。

わたしがどんなに本心から、尊敬を込めてお話をしても、たいていは(特に、知り合って間もない方は)このように反応されます。

これまでの日本人の価値観から考えると、こう対応するのが大多数なのでしょうが・・・

自分や自分の子どもの美点を称えられて、素直に嬉しくならないのでしょうか?

わたしなら、自分で長所だと思っている点ならば、感想が一致して嬉しいですし、

思ってもいなかったところであれば、新しい見方を教えてくれて嬉しいです。

でも、どうも世間では、このように考えるのは少数派(思ったとしても外に出さない)のようですね。

確かにひと昔前までは、「清貧」「慎ましさ」などが、皆の中に共通の価値観としてあったことは確かでしょう。

つまりこれは、わたしたちの親世代の価値観が、そのままわたしたちの世代の中に息づいているのだと言えます。

親の価値観というのは、大部分が子どもにどうしても移行してしまいますからね。

さらに一歩、踏み込んで考えるなら・・・

これに加えて、ほんとうに多くの方が(わたしもそうでしたが)

親に、教師に、上司に、

あれをやってはダメ、これをやってはダメ・・・

という否定やダメ出しを、繰り返し繰り返し受けながら、生きてきています。

その結果、多くの方が、大人になり、親になってもなお、

「自分はたいしたことのない人間なんだ」

と無意識に思い込んでしまうようになります。

こうなると、褒め言葉を素直に受け取ることも難しくなってきます。

ただ世の中にはたまに、思ってもいないことを褒めて皮肉ることで、相手をおとしめようとする意地の悪い方もいますので

基本的にまともに受け取らないほうが、傷つかずにすむという防衛反応なのかも知れません。

わたしは人のいいところを見つけることが好きなので、そうやって見つけたことを伝えても、

簡単にスルーされてしまうのはとても寂しいことです。

時折ですが、それを真正面から受け取って、本心から「ありがとう」と言ってくださる方には、

こちらもとても嬉しくなりますし、その「時折」のためにこれからもこのスタンスは続けたいと思っています。

しかしながら、やっぱり現状ではまともに取り合ってもらえないことのほうが

びっくりするくらいに多いです。

ただ、こういった方は残念ながら、

「自分は全然大したことない」

「自分はだめな奴」

というセルフイメージを持つことで・・・

自分に向けられるさまざまな好意を、見落としてしまっている可能性が高いです。

セルフイメージの伝播

さらに悪いことには、「自分という人間はたいしたことがない」というセルフイメージのもと、

たとえ周りにそう言ってくる人間がいなくなっても、自分で自分を責めてしまう

という現象が起こってしまうことです。

誰かに自分を否定して貰わないと、安心ができないという状態です。

そして、これがそっくりそのまま、自分の周りの人に少しずつ移行してしまいます。

あなたが教師ならば生徒に、

上司ならば部下や同僚に、

親ならば・・・子どもに。

人間関係は鏡の関係ですので、こういったことが起こるのです。

例えば「うちの子なんて全然〜」なんて喋っているのを子ども本人が聞いたら、本人はそうなのかもと思うことでしょう。

大人だって衝撃を受けます。素直な心を持った、幼い子どもであればなおさらです。

あなた自身が褒められたことを過度に否定し、謙遜すれば・・・

その言葉を真っ先に聞くのはあなた自身です。

それはそのまま、あなたのセルフイメージを下げてしまうことになるのです。

まさに負のスパイラル。

ここから脱却するには、セルフイメージを高めていくしかありません。

低くなったセルフイメージを矯正していくことは、一朝一夕ではできませんが、人生を丸ごと好転させていくためには、時間とエネルギーを注ぐ価値は大いにあります。

だからまずは、褒め言葉を素直に受け取ってみること。

疑ってかからずに、好意を感じきること。

これを心の柔軟体操としてやってみて下さいね。

人は、自分のいいところを伸ばしてくれる・新しく発見してくれる人の近くにいることで必ず伸びていきます。

まずは自分をそんな存在にしていきましょうね。