トラウマに呑まれるな。治療よりも大切な、あなたの身の内に潜む恐怖の克服について

こんにちは、tikoです。

今回はトラウマを克服し、自分の力とする方法についてお話していきます。

トラウマというのは心的外傷のことですが、実に多くの方がその規模・重度、種類も様々なトラウマを身のうちに抱え込んで、毎日を過ごしています。

これは私がこれまで短い人生の中でもたびたび感じてきたことで、心がまったく傷つかずに生きていける人間なんていないんだという経験からくる確信でもあります。

恐怖=神との対峙

あなたにも、少なからずトラウマと呼べる経験があるはずで、それは私の3歳の娘であっても、私であってもそうなのですから、今ここからは想像の及びもしない、暗い世界が人の数だけ存在しています。

考えるだけで吐き気がするような、思い出すだけで自分がバラバラになっていく感覚を覚えるような・・・そんな重く錆びついた記憶の扉が私にもあります。

開放することを、触れることにも恐怖してしまうような、ある種、恐れ多くも神聖な扉です。

恐怖こそが神」というのも、あながち間違ってはいないのかも知れませんね。

しかし、逆に言えばその経験は、誰かに深く共感し、真に理解するために必要なものかも知れないのです。

例えば私は重度の産後うつの妻と長い期間、辛い日々を過ごしたことがあり、同じような経験のある方に対して、かぎりなく近い立場で考えることができるようになれたと思っています。

そのためには辛いですが、ここが最もむずかしい所ですが、この恐怖=トラウマ=神と対峙して、その解釈を変容させ、自分の中のストーリーに組み込むことが必要になってきます。

私のメンターであるゆうきんさんのブログから、同様の考え方の一節を引用したいと思います。

ネットビジネスをしている人であったら、
結果を長期間出せなかったり先が見えなくなって
漠然とした恐怖に襲われることもあるでしょう。

誰しも一度はこれらから目を背けたくなるのではないでしょうか。

できるだけこれらの恐怖には目をつぶり考えずに、
前だけを向いていた方が気持ちとしては楽だからです。

一部の自己啓発セミナーではそういう恐怖を考えさせずに、
常にプラス思考を保つよう教育が施されますが
僕はその現実からの逃げのようなやり方には共感できません。

どれだけ逃げていても、現実世界は少しも変わらないからです。

僕たちは、内に秘めた恐怖から目を背けるべきではありません。

内に秘めた恐怖をないがしろにするのではなく
内に秘めた恐怖をしっかり見つめていきます。

そうすることで、捉え方次第によっては
その恐怖がプラスのエネルギーに変わっていくからです。

引用元:https://tabatayuki.net/mind/5057/「内に秘めた恐怖との対面」

トラウマを自分の力とするためにも、あなたのために起こるべくして起きたことだと思えるようになり、少しでも心が軽くあるようにするためにも、恐怖との対面は一度はやっておきたいところです。

もちろん、その人のタイミングとペースを大切にしないといけないのは言うまでもないことですが・・

別の視点として、検索ボリューム上位に「トラウマ アニメ」「トラウマ ゲーム」などがあるとおり、悲劇的でショッキングな出来事は人の心を掴んで離さない、甘美な闇の性質があることもまた確かです。

私は理論的には、あらゆる痛み、悲しみ、不快感もいずれは贅沢品やエンターテイメントとなるのではないかな?という仮設を持っています。

実際にそれを全面に押し出して主張するほどまでには、考えが至れていないのが現実ですが・・ちょっと冷徹すぎる考え方なので、これを主体的に採用するかは考えものだと思っています。

優しい神々のトラウマ

そうそう、神といえば、日本神話の神々は、その御利益が実は「その神のトラウマから由来している」というケースも多いことをご存知でしょうか?

例えばタケミナカタは勝負運、アマテラスは国土平安、カグツチは火伏せ、イザナミは安産といったご利益がありますが・・

タケミナカタは国譲りの際にタケミカヅチに両腕を千切られ投げ飛ばされ惨敗、アマテラスは弟神のスサノオに乱暴されて天の岩戸に引きこもり、カグツチは生まれた際に持って生まれた火の力によって、母親のイザナミを火傷させ死に至らしめています。

神話に登場する神々のストーリーって、古今東西こういった不完全な「人間らしい一面」が見え隠れするところが面白くて、たまらなく魅力的だと思うんですよね。完全な存在同士であれば、ドラマも生まれ得ないということです。

また、こうした自分の過ちや後悔をもとに「他の人を同じ悲しみ、苦しみから守りたい」という想いを持った存在=神として、見守ってくれる存在というようにとらえ直すと、温かみやうつくしさを感じませんか。

あなたの身の内に巣食うトラウマも解釈次第で、あなたに優しい神様のような力を発現させてくれるのです。