インサイトとは?その意味と、アイデアとの違いについて

こんにちは、tikoです。
今回は「インサイト」について解説をしていきたいと思います。
アイデアよりも先にインサイト、のように使われたりもするこの言葉、意味をきちんと把握して使われているでしょうか?
こういったカタカナ語って、話を聞いている時は前後の文脈やその場の雰囲気なんかによって、なんとなく理解できたように感じてしまいがちですが、実際に
「それってどういう意味?」
と聞かれると、つい口ごもってしまいますよね。
感覚を共有できている相手と使うぶんにはとても便利ですが、伝わらないままに使い過ぎても、逆に相手とのすれ違いを深めてしまうので注意が必要です。
ぜひ、この記事でしっかりと掴んで頂き、あなたの武器にして下さいね。
insight(インサイト)のもともとの由来
まず、英単語のインサイトはinsightと書きます。
これを直訳すると、
洞察力、観察力、見通し
などになります。
ちなみに、inで区切って、
in sight
と熟語にすると、
視界に入る、眼中に入れる、間近で
といった意味になります。
どちらが由来であるかは定かではありませんが、sight(視力)に関係して、先を見通す意味から転じて、
消費者ニーズの先見的な予知
潜在的な欲求、購買意欲の種となるもの
を指して使われることが多いです。
インサイトの意味、使われ方
インサイトをより正しく理解するために思い出したいのが、近年になってよく言われてきた、
これからはニーズ(need)ではなくウォンツ(want)の時代だ
という言葉です。
20世紀から21世紀にかけて、時代の大きな流れの中で、特に日本を含む先進国は高度成長期を経て、足りないものを補うかのように、強烈なハングリー精神とともに身の回りを製品で埋め尽くしてきました。
もうわたし達は、身近に足りないものを探すほうが難しいといってもいいくらいに、必要なものはほぼすべて満たされた生活を送っています。
このことから現在は、何が「必要か」ではなく、何が「欲しい」のかを考え製品をつくり出すフェーズであることを、上に書いたように、
これからはニーズ(need)ではなくウォンツ(want)の時代だ
と、表現したわけです。
そして、その「欲しい」を掘り起こしたり、作り出したりする行為を、
インサイトを発見する
というように表現したりします。
それを可能にするためには、市場(人々)がどんな目線を持っていて、どんな毎日を送っていて、無意識であったり言葉に出来ないような感覚を、どうしたら満足させられるか、どうしたら驚いてもらえるのか。
相手の視座に立って、潜在的な欲求を言語化したり、製品化したりする能力が要求されます。
こういうのがあったら、
・日常がもっと楽しくなる
・もっとカッコいい/かわいい自分になれる
・毎日が便利になって、みんなに喜んでもらえる
・・・というように。
そして、その能力はどうしたら身につくかといったら、マーケティングよりの話になっていきますが、
「いかに想像力を働かせて、相手の目線になりきれるか」というところですよね。
インサイトを発見したり、掘り起こしたり、すくい取ったりするためには、
想定しているお客さんの視点(sight)に、自分を入り込ませて(in)、洞察(insight)する。
といったことが必要になってくるわけです。
だから、インサイトを重視している企業や、起業家さんたちなんかは、自分が直接コンタクトした外界の情報から、「ユーザー目線」であったり、「ユーザー体験」といったものを拾ってくることを必ず意識しています。
そこから、まったく新しい切り口でのサービスや、既存のものを時代に合わせてリプロデュースしたものが、計り知れない未来の価値を作り出す可能性があるからです。
アイデアとの違い
アイデアとの違いは、インサイトがより先鋭的な、必ずしも形を持たない「人の心の動きのおこり」を指すものであるということです。
それは感覚的で、機微のようなもので、何かしらの具体的な形を持ったアイデアとは異なります。
言うなれば、アイデアとして形にするために必要になってくるのがインサイトである、という位置関係になります。
アイデアを出すための方法についてお話したこともありますが、
自分の無意識にアクセスすることと、他の人の視点を想像しながら入り込んでいく作業はとても似ています。
ご興味があれば、こちらの記事も参考にしてみて下さいね。
ブランディングなどにも多く通じてくるところがあるのですが、
「ワクワクするような感覚をどうやって形にして、伝えるか」
というのは、あなたの発信を魅力あるものにするために、特に重要な視点になります。
それを達成するために、日頃から自分の目で耳で触れた世界から「インサイト」を集めて、こうしたらあなたの生活はまた一つ違った色が加わりますよ、と提案する。
新しい視点、視界を提供すると言っても良いかもしれませんね。
そのようにして、なにもない虚空から価値をすくい取ってプレゼントし、目の前の人が喜んでくれるような存在になっていきましょう。
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