文章の構成によって、人の心を震わせるにはどうしたら良いか

15/04/2019

こんにちは、tikoです。

あなたには文章を読んでいて、心を震わせられた経験っておありでしょうか?

私はよくあります。本でもそうですし、漫画のセリフや絵本の詩、ネットの記事、twitterのつぶやき・・・歌を聞いていて、その歌詞にハッとさせられることもあります。

つまり、感動をもたらす情報というわけですが、この情報を乗せる媒体が文章であるということは、もちろん私にもあなたにもそれが再現可能なわけで、コピーライティングとは本来ここを目指していくべき技術です。

では、どのように文章によって人の心を動かすのか。

この記事では、文章による「感動をもたらす価値の提供」の方法について、具体的な訓練の方法も含めてお話をしていきたいと思います。

感情を動かすために必要な「熱量」

まず、人の心という感情的なものを動かすためには、感情的価値のインパクトは必須となります。

だれかの文章を読んでいて「感情そのものが、せまるように伝わってくる」という感覚を思い出してみてください。例としてわかりやすいのは、気持ちのこもった手紙です。

リアルの手紙を想像してみてほしいのですが、手紙というのは、宛先のその人のためだけに書かれた文章であり、その人が感じ取る臨場感(当事者意識)、特別感、リアルタイム感など、すべてが桁違いに高くなります。

実際には、肉筆で手紙をしたためる手間、便箋や封筒などパッケージングを含めたハード面のセレクト、それが手渡されるまでのドラマなど、舞台装置もすべて読む瞬間に集約されてくるわけですから、アナログの力は絶対的です。

ラブレターを贈られたことがあるなら、その威力は身をもって体験済みでしょう。

つまりこれをweb上で再現できるほどに、感情的価値の高い文章になっていくわけですが、多くの場合はなかなかそうは行きません。

私達は手軽にwebを閲覧することにあまりにも慣れているので、当事者意識や特別感はそれだけで薄れてしまいがちです。ましてや、無表情で画一化されたゴシックの文字だけだと尚更です。

では何が読み手に「違い」を感じさせるのかというと、その文章にこもった熱量です。

漠然とした話になりますが、上で挙げた例の手紙には、たとえゴシックの文字情報だけにされたとしても伝わってくる熱量、いわゆる心、気持ち、情熱、テンション、気合、迫力、本気度、ソウル・・・などと呼ばれるものが込められています。

決して文章が上手い訳ではなく、耳障りの良い言葉を使っているわけでもないのに、心を掴んで離さない。そんな文章にはたしかな熱量があります。

伝わる文章というものを考えたときに、究極的にはこの一点をいかに高められるか、それのみに一点集中するだけで劇的に効果を高めることができるのです。

感情を的確に伝えるのに必要な「論理構造」

そして、これら感情をより効果的に読み手に伝える機能を果たすのが、文章の論理構造です。

「ただ感情的な文章の羅列」を、「ドラマチックなまでに心を震わせる物語」に変えるのはこの部分です。

細かなテクニックは沢山あるのですが、ここではまずは感覚と全体のイメージを速やかにインストールして頂きたいので、シンプルに本質をお伝えすると「文章の流れ」これです。

具体的な訓練の方法ですが、文章を書き終えたら一度、できれば少し時間をおいてから、全体の流れを確認するために読み直しを行ってみて下さい。

慣れないうちは、口の中で音読をしてみると良いです。その中で、文章の大きな流れを意識し、流れがわかりにくいと感じる部分は入れ替えて、調整を行っていきます。

イメージは、階段を登っていくことを想像して下さい。

論理がジャンプしてしまって、1段の高さが大きくなりすぎてはいないか。このペース感覚を掴むように意識して下さい。

一段一段の高さはあなたの書く文章固有のものですから、その大きさそれ自体よりも、よく見るべきはそれが連なった時のペース感覚と文章同士の繋がり、流れです。

徐々に、論理の積み上げがなされているか。読んだ時に、置いてきぼりになる感じはないか。読み進めていくごとに盛り上がりを見せ、大団円を迎えるような全体像となっているか。

つまり、この流れは一つの映画や、小説の一編、アニメの一話、漫画の一章と全く同じなのです。ひとつの記事を書く時にも、これを無意識で行えるよう、何度も繰り返し練習しましょう。

こればかりは数をこなすことでしか、上達はありえません。自分が素敵だなと思える文章を読み、その瞬間の全力で書き、吟味する。

自分の文章を確立するまでは、どんな成功者もこのプロセスを必ず踏まえています。

とはいえ、あまり力みすぎずに、楽しみながら、自分の文章の特徴や魅力などを感じ取りつつ、ポジティブに伸び伸びと成長していけるのがベストです。

そして、徐々に論理の階段の上に、自分の感情を彩りよく乗せられるようになっていきます。こうなってくると書くことがどんどん楽しくなってきます。

習うよりも慣れろの側面も大きいですが、最初に一度でも本質を理解し、ボンヤリとでも心の隅にとどめておくことで、その後の成長速度に明確な差が出てきます。

地道に努力を積み重ね、しっかりと価値を届けられる文章術を磨いていきましょうね。