映画『カンフー・パンダ』声優さんの熱演。秘密の材料なんてない。特別にするには、特別だと信じるだけ

「There is NO accidents!」この世に偶然はないーーー
声に出して読み上げる際は、「is」を強調しましょう!
こんにちは、tikoです。
「カンフー・パンダ」という映画を観ました。主人公のポー(パンダ)がカンフーをする映画です。実にわかりやすい。
制作はドリームワークス・アニメーション。彼らのフィロソフィは、「子供と大人の中にある、大人心に向けての映画」であり、「子供と大人の中の子供心に対する映画」とディスニーを評して、対比させる態度を取っています。
たしかに表向きのコミカルさに対して、ストーリーは少々、深みのあるものです。
小さな子供でも、大人でも、違った楽しみ方ができるという試みは面白いですね。私が感じたこの映画の魅力については、これからお話していきたいと思います。
あらすじ
ラーメン屋の一人息子のポーはカンフーが大好き。でも実際には、自分の体型や仕事を気にして、日々自分のアイデンティティに疑問を感じながら生活しています。
あるとき、カンフーの伝承者である「龍の戦士」を決めるカンフーの一大イベントが行われることになり、ポーはいてもたってもいられず、それを観にいく。しかし、思いもよらない偶然から、ポーはなんとその龍の戦士として選ばれてしまう。
「できるはずがない!」ポーはそう叫ぶも、事態は誰もが思いもよらない方向に転がっていく・・
こんなお話です。
声優の好演
まずこの映画ね、声優さんがイカしてます。ぜひ字幕で見て欲しい。
声優さんの英語って聞き取りやすいし、ライブ感も上がるしいいことずくめです。で、この映画の声優さんがとにかく豪華で、アンジェリーナ・ジョリー、ジャッキー・チェン(カンフー!)、ルーシー・リューとハリウッドスター目白押しです。
個人的にお気に入りなのはマスター・シーフーというレッサーパンダのキャラクター。「レインマン」で主演を努めた、ダスティン・ホフマンが声をあてています。
物静かに諭すシーン、悲しげに声を絞り出すシーン、声高に猛るシーン、どれもすごくイイ。
喜怒哀楽の激しいキャラクターは声優さんの腕の見せ所ですねー。
アクションシーンの子気味良さは圧巻
全編に渡る、カンフー映画ならではの高速でウィットに富んだアクションは見どころの一つですね。
これは実写にも劣らない出来で、過去のカンフー作品から日本のアニメーションに至るまでを幅広く取り入れた、その疾走感あふれる映像表現は必見です。見ているだけで気持ちいい。
特にタイ・ラン(ユキヒョウ)の脱獄シーンは、身震いするかっこよさ。
肉食獣の獰猛さに、カンフーの達人らしい極致の技が融合したその動きはなんとも美しくて、見ていて惚れ惚れしてしまいます。
長い獄中生活での衰えを全く感じさせません。(そこはある意味ツッコミどころではありますが・・・笑)
マスター・ウーグウェイ(亀)の教えについて
彼が「タイ・ランが出てくる」と言わなければ、マスターシーフーは牢獄に鳥の使いを送らなかったでしょうし、鳥の使いの言葉をもとに牢獄の奥深くまで行くこともなかったでしょうし、落とした羽で錠前をこじ開けられることもなかった。
妻に言わせれば「亀がすべての元凶」・・・とのことですが(笑)
彼はとにかく強い。
乱心したタイ・ランを無力化し、投獄したのも他ならぬ彼ですからね。カイジの利根川さん風に言えば、彼は、「勝利」し続けてきたからこそ、言葉、振る舞い、人格をも含めたその存在のすべてを認められているわけです。
でも、彼の語り口にはそれだけで一蹴できない深さがあります。
冒頭に挙げた、There is no accident.(この世に偶然はない)は作中でも繰り返され、すべての物事は人の行いによって変化していくことを示唆しています。
このセリフだけでなく、彼の言葉には不思議な説得力があるので、是非注目してみて下さい。
白紙の巻物について
この見出しを見て「風来のシレン」を思い出したのは私だけではないはず。笑
タイ・ランの乱心の原因にもなった、マスター・ウーグウェイの一子相伝の秘蔵の巻物です。しかし、激闘の末たどり着いたその中身には、あろうことか何も記述されてはいなかった。
魔法はない、ということですね。
みんなが知りたい、劇的な「魔法のノウハウ」は存在しないということです。
それをポーは、父親の秘伝のスープからも、同じように知ることになります。秘密の材料なんてない。特別にするには、特別だと信じるだけ。
全く異なる別の領域の奥義が、実は共通していた、というのは実に示唆的ですね。
こういった繋がりについては、リアルでも同じように考えることで、同じような感動をつくることが可能です。
是非、あなたの身の回りに同様なものがないか、探してみて、そしてそれをコンテンツにしてみて下さいね。
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